札幌市博物館活動センター~滝川市美術自然史館(2004.8.21)

沼田町にはかつて「沼田化石研究会」という組織がありました。名簿上は100人近い町民が登録されていました。事務局は教育委員会で、会員から会費を徴収し、毎年事業を計画したり化石の研究を行っていました。

事業部と調査部の2部体制で、事業部長は篠原が、調査部長は滝川シレニア会の田中先生に依頼することになりました。主な事業は春の野草観察と称した山菜採りや、各地の施設見学旅行、幌新太刀別川でのタカハシホタテ採取会などです。

2004年の施設見学旅行は当時STVのとなりにあった札幌市博物館活動センター(元市立病院)からはじまり、STVに併設されていたスピカでの恐竜博、そして帰り道にある滝川市美術自然史館と巡る旅でした。

P8210003-2.jpg
札幌市博物館活動センターを見学している一行です。説明をしている古沢学芸員(画像左上)は、1997年まで沼田町で学芸員をされていた方です(個人的には篠原の大学での先輩です)。

P8210001.jpg
ここの目玉展示の一つがこのクジラ化石。通称「アツタクジラ」といわれ、石狩市の熱田地区で発見されました。口先の形がどことなく白鳥にも似ていることからアルビレオというハクジラの仲間ではないかとされています。ちなみにアルビレオとははくちょう座のくちばしに輝いている2等星の名前です。星の名前がついている化石なんて、なんかステキですね。

P8210002.jpg
そして、彼のいくところカイギュウありといわれた古沢氏の伝説にもなっている「サッポロカイギュウ」が展示されていました。古沢さんは大学でクジラ化石を研究しましたが、卒業後滝川市でタキカワカイギュウが発見されたのをきっかけに学芸員になりました。滝川市を退職したあとは一旦高校の先生をしていましたが、縁あって沼田町の学芸員になった時には「ヌマタカイギュウ」を研究されました。

98年に私と入れ替わりに札幌市の学芸員になりましたが、なんとそこで発見されたのがこのサッポロカイギュウというわけです。

続いて札幌市博物館活動センターを出て、すぐ隣にあったSTVのスピカホールで恐竜展を見学しました。

P8210014.jpgP8210015.jpgP8210019.jpg

今見ると最近の恐竜展と比べてずいぶんシンプルだったのがわかります。恐竜の発掘コーナーもありましたがじつはそこで使われていた恐竜のレプリカは沼田町化石館が製作したものでした。
DSC_0135.jpg
カナダのエドモントサウルス(植物色恐竜)の頭骨左半面のレプリカです。もう一つ肉食恐竜のアルバートサウルスも作りました。

今は記憶にないのですが、各地の博物館から化石を出展していたようです。
P8210017.jpg
沼田町からは当時プロトミンククジラと呼んでいたヒゲクジラの脊椎(腰椎から尾椎)のレプリカを展示していました。見てわかるとおり脊椎がきれいに並んだ状態で発見されました。腰から前がなかったのが非常に残念です。この化石とは少し離れた場所で発見された別個体の頭骨は、その後の詳しい研究から2019年に「ヌマタナガスクジラ」という新属新種となりました。

札幌から沼田へと帰る途中、滝川で高速道路を下りて滝川市美術自然史館を見学しました。ここは1980年に空知川で発見されたタキカワカイギュウが展示されています。古沢さんはその発掘に中心メンバーとして参加し、その後研究のためにタキカワ市の学芸員となり、この博物館建設に尽力されました。このときはタキカワカイギュウの時代の化石を集めた特別展をやっていました。

P8210020.jpg
沼田化石研究会の調査部長にもなっていただいていた田中三郎先生が長年かけて集めたタカハシホタテです。展示していないものも含めて全部で千個くらいはあるということでした。

P8210026.jpg
古沢さん渾身の作、タキカワカイギュウの生体復元模型です。スタイロフォーム(硬質ウレタン)のブロックから削り出したもの。タキカワカイギュウとほぼ原寸大の全長7mほどです。

P8210027.jpg
こちらは沼田町から出展したヌマタネズミイルカの復元レプリカです。このレプリカも古沢さんが沼田町に在職中に、沼田町化石館が誇るレプリカ製作チーム「レプリカーズ」と共に製作したものです。

最後に全員で記念写真。このときは常設展は見学していなかったかもしれません。何せ閉館間近でしたので。
P8210030-2.jpg